”学生による学生のためのWEB勉強会コミュニティ”「UnIT(ユニット)」の第1回目となる勉強会は、急成長を続けるユニコーンベンチャーとしても有名な株式会社メルカリで活躍するお二人を講師に招き、セミナーを開催しました。
株式会社メルカリCS部門(左:齋藤氏、右:大森氏)
今回のテーマは、「メルカリの急成長を支える安全・安心への取り組みとは?」。
出品者と購入者のトラブルを事例に、メルカリが実践する徹底したカスタマーサービスについてお伝えいただきました。
元々定員20名のセミナーでしたが好評につき急きょ増席!IT企業に興味がある・内定をもらっている学生や、メルカリのビジネスモデルを学びたい社会人など、30名以上が参加しました。
1.株式会社メルカリとは
2.「メルカリ」の消費者トラブル事例
3.安心・安全への取り組み
4.最後に
1.株式会社メルカリとは
⇒株式会社メルカリ
2013年2月創業。世の中では多くのモノ・サービスが生産・販売されていますが、誰かには価値があるのに捨ててしまうなど地球資源の無駄になっていることが多いと私たちは考えています。「捨てる」をなくすために、個人間で簡単かつ安全にモノを売買できるフリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運用を行っています。
従業員の半数以上がCS(カスタマーサポート)部門に配属されており、本社の東京以外にも、CS部門のオフィスとして仙台と福岡に拠点を置いています。メルカリにおいて、CS部門は継続的にアプリを利用するファンを獲得するための極めて重要な部署であり、幅広い裁量領域を持っていると言われています。<株式会社メルカリより提供>
2.「メルカリ」のトラブル事例
フリマアプリ「メルカリ」の特徴は、一般消費者同士が商取引をする点にあり、1日の出品数は100万件以上に上ります。
「トイレットペーパーの芯」がハンドメイドカテゴリーで売れるなど、普通なら捨ててしまうようなものにも新しい価値を与えて売ることができるビジネスモデルはまさに画期的です。
その分、消費者トラブルが発生するリスクと隣り合わせにあるのも事実で、メルカリでは、トラブルを対処する・また未然に防ぐためにCS部門に力が注がれています。
たとえば、実際に起きた違反出品にはこんなものがあります。
・額面以上の価格で現金を販売
・「箱のみ」商品に高値を付ける
「なるほど、そんな手口があったか」と、ある意味感心しますが、どれも違反行為・ないし犯罪行為であることに変わりはありません。
3.安心・安全への取り組み
しかし、そのようなリスクに隣り合わせの状況にありながらも、「メルカリ」はたった4年のうちに世界累計ダウンロード数が1億を超える大人気サービスとなりました。
そうした急成長を遂げた裏側には、お客様に寄り添う「安心・安全のための取り組み」があります。
メルカリでは、蓄積された偽ブランド品データや、過去にトラブルになった出品のパターンを機械学習で解析するテクノロジーと、人の目両方を使いながら、違反出品のパトロールや注意喚起が徹底されています。
また、パトロール体制は社内のみにとどまらず、ブランド権利者やプロ鑑定士、さらには警察などの関係省庁との連携が取られています。
他にも、「お金を払ったのに届かない」など、取引時に発生する身近な消費者トラブルには、安心・安全な「エスクロー決済」という決済方法を採用することで対応しています。
※エスクロー決済・・・商品代金を仲介すること
代金は、一時的にメルカリに支払われるため、「支払い後の商品未着」などのトラブルが発生することはありません。
こうした「安心・安全への取り組み」は、決してメルカリ内で完結するものではなく、フリマアプリ業界全体が盛り上がるよう、同業他社とも足並みを揃えながら行われています。
4.最後に
買い手と売り手の顔がお互いに見えないからこそ、ECにはCS部門が欠かせません。
一般的にCS部門は、「電話でクレーム対応をする」というイメージだけが独り歩きしがちですが、CSなくして継続的にサービスを利用するリピーターを作ることはできないということを、今回のセミナー参加者も実感できたのではないでしょうか。
▼次回の勉強会案内は、UnITページまたはFacebookグループをご確認ください。