これからの時代に求められる人になる!ファッションEC入門講座-第3回目-後編

前編では、EC業界のトレンドやプロモーション手法の変化など、
大変分かり易くご説明いただきました。
後編では、プロモーションのトレンドとは?からお話させていただきます。

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メディアや発信者の変化やWeb広告の複雑化

従来ファッションのプロモーションで使用されていた雑誌やTV。ユーザーのスマートフォンへのシフトが進むにつれ、SNSやLINEでの認知や自社メディア・アプリなどが台頭してきました。
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いま顧客接点を多く持つために、「あらゆるところで情報を出す」ということが重要になっています。
Web広告についても、収益構造や出稿方法が変化したことに加えて、アドテクノロジーの発達と配信先の増加により、Web広告が複雑になってきています。

変化するwebマーケティング

従来は販路によって管理する情報と配信方法が、別々になっていました。
具体的に言うと、実店舗の会員はダイレクトメールや、実店舗会員向けのメルマガでセールの情報を伝えて、ネットショップの会員には、ネットショップ専用のメルマガでセールの情報をお伝えしていました。
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いまは実店舗とネットショップの顧客情報は一元管理して、情報発信をしています。
保有している情報に基づいたお客様によって、メルマガの内容を変えたり、ネットショップの画像を変えたりなどの対応も可能になっています。

fashon

自社ECとモールECの共存

自社ECは実店舗でいうと直営で路面店を出すこと、モールECは百貨店やファッションビルに出店することに例えることができます。
モールECへ出店するとしても自社の戦略に基づいて、どのチャネルに出すのかを選択と集中が求められてきています。

モールECの出店としては以下のようなものがあります。
●インショップ
集客~運営~発送全て事業者側で行う。モール側には月額使用料やロイヤリティーを支払う。
例:楽天市場、DeNA

●モールEC主導の平場
商品撮影などはモール側が対応。商品登録や画像の調整などは事業者側が対応。
例:ZOZOTOWN

●販売委託型の平場
出店側は登録のみでよい。その他はモール側が対応。
例:109net、アイルミネ

・完全委託型平場
基本的には事業者出店側は商品提供のみ。
完全に委託することになるのでどうしても融通が利かない面もある
例:マガシーク、スタイライフ

どこまで自社でやってどこまで外注をするのか

自社ECサイトを運営するにしても、完全に自社の社員で行うのか(内製)、外部の企業に運営を代行するのか(外注)によって違いがあります。
●内製型メリット:スピードが早い/自由度が高い/利益率が高い
●内製型デメリット:リストを全てを追う
●外注型メリット:運用が楽/コストは一定/リスクが少ない
●外注型デメリット:スピード、自由度がない/利益率があがらない

もし自社のネットショップの成長スピードを上げたい、利益率を上げたい場合は、内製型へ進むことが一般的です。しかしながら、EC担当者がいないのに内製型にすることは危険です。一部の会社では商品撮影などを自社で対応しつつ、内製ができる体制を整えている例もあります。

<まとめ>

●EC事業の成長には土台となる組織の力、人間力、EC担当者の情熱。それらに加えて販売手法×在庫×集客の3つが必要になってきます。
●お客様がネットでも実店舗でおなじような購買体験ができるように販売手法や在庫を整え、「売れるお店」にした上で集客に力をいれていくことが大切です。
●メディアや情報発信者が変化しているなかWebマーケティング、プロモーション手法は劇的にも変化しています。
●自社ECとモールECの選択においては、それぞれのチャネルの特徴や自社の体制を踏まえた上での内製・外注の選択をおこなうことが大切です。

——————————
執筆:川添 隆(かわぞえ たかし)
株式会社メガネスーパー
EC・WEBグループ ジェネラルマネージャー
●デジタルハリウッド オンライン講師
●文化服装学院 非常勤講師
●ECzine連載
●LINE大使(自称)
メガネスーパーのECとWEB領域を統括。EC事業の売上を2年で2倍、メガネスーパー公式通販サイトは2.6倍の急成長を指揮する。LINE公式アカウントやスタンプも注力。
<略歴>
佐賀県唐津市出身、千葉大学デザイン工学科建築系卒。販売、営業アシスタントとしてサンエー・インターナショナルに従事後、ネットビジネスを志しサイバーエージェントグループのクラウンジュエルへ。ささげ業務から企画、PR、営業まで携わり2010年にクレッジ(クレッジからオルケスに社名変更、その後基幹ブランドのLIP SERVICEリップサービスは現在リンワンが運営)に転じ、EC事業の責任者として自社サイトの売上を2倍以上、EC全体を2年で2倍に拡大。LINE@を活用した事例でも成功を収める。2013年7月より現職。

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